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鑑定士と顔のない依頼人のおたにのレビュー・感想・評価

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
4.9
面白い。!!
こんなにも人の気持ちを踏み躙る映画は初めてかもしれない。刺激が強すぎました。
終わり方は賛否分かれそうだけど個人的にはめっちゃハマった

前半のサスペンス仕立ての構成が最高だった。姿を見せないクレアに対するモヤモヤと見えないものに対して好奇心を抱く人間の心理も肖ってちょうど良い緊張感のまま進んでいく。そしていつの間にかオールドマンに感情移入してる。
中盤から終盤、まさか恋愛映画になるとは思ってなかったけど面白さの要素がいろんな角度から散りばめられていて良い。オールドマンの女性経験の無さ故に客観的に物事を見れなくなっていく様子が面白い。

一貫して美術品やオートマタの部品が登場する上にエンニオモリコーネの音楽とあって芸術色の強い映画。雰囲気だけでも十分楽しめた。
途中の展開の速さには置いてかれそうになったけどテンポの良さと捉えました。

そしてなんと言ってもラストの衝撃!!!
そろそろ映画終わる頃かなあと思っていた時に心臓えぐられた。事前情報なしで見てよかったと思う。大体のどんでん返し映画は伏線が分かりやすく置かれていたりするけど、この映画に至ってはあまり見つけられなかった。だからこそラストがいきなりすぎて「は?」の連続。
こういう映画が一番性癖にぶち刺さります。最高。
おたに

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