このレビューはネタバレを含みます
贋作に本物は宿るのか。
様々な贋作を見破ってきた男が
盲目と幻想に囚われる話。
ストーリーがどうカメラワークがどうより、脚本が刺さった。というのも、去年見た映画で、偽物を作り続けてきた人がどこまで本物に近付けるのか、ってテーマの作品が震えるほど良かったから。本当はそんなこと必要ではないんだけど。
幾千の「女の作品」を見る目を鍛え、生涯をかけてでも集めたそれは嘘を付かないけど、「女」は嘘をつく。
時折出る絵画の目線がとても辛いし、壁の向こうから見える目がそれのミスリードだったのかも。
一方的で純粋な人を残酷に描いてる。ある意味チー牛みたいに見てしまった。
騙されて人生を投げ捨てでも会いたい女がいる。
もしかしたらある意味一つの幸せなのかもしれないなと思った。