スクラ

鑑定士と顔のない依頼人のスクラのレビュー・感想・評価

鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)
3.8
<ミステリー好きはぜひ観て>

美術品の天才鑑定士・ヴァージルの下に両親が遺した美術品を鑑定してもらい、売りたいと依頼が入る。
奇妙なことに依頼人は何かと理由をつけて、対面の約束をすっぽかし、一向に顔を見せない。
次第に明らかになる依頼人の素性、その奇妙な状況に堅物・短気なヴァージルの心も少し揺れ動く。

結末までの持っていき方が巧妙で、こんなオチかな?いやこうかな?と考えながら最後まで楽しめて観れた。

ちょっとその仕打ちは酷くない?と思わなくもないが、因果応報と言うべきなのか…
観る人によってヴァージルにどんな感情を抱くか変わるだろうから、
そこもこの映画のだいご味。
私はラストのシーンがほんのり切なくて、少し肩入れしたくなった。

映画本筋とは別に、『ニュー・シネマ・パラダイス』のトルナトーレ監督作だったのね!ってことを観終わってから知る。
(観たいと思った映画はその瞬間から何も情報を入れなくなるタイプなので、よくあること)
音楽もモリコーネだし、なんだかトルナトーレ監督作を一気に観たい気持ちになった。
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