たけちゃん

On Your Markのたけちゃんのレビュー・感想・評価

On Your Mark(1995年製作の映画)
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We Have Wings…ʚ❤︎ɞ


宮崎駿監督 1995年製作
歌:CHAGE and ASKA


みなさん、ごきげんよう՞ ⸝⸝> ̫ <⸝⸝ ՞
週末レビュアー、たけちゃんです!

夏休みが終わり、忙しさが戻ってきて、なかなかフィルマに来られないですね。緊急事態宣言も発令されて、しばらくは劇場通いもストップ( ✋˙࿁˙ )
本当に早く日常が戻ってきてほしいです。

そんな中、8月24日からパラリンピックが開幕。
僕はこの夏、オリンピックにも相当に夢中になり映画そっちのけで見ていましたが、それ以上に、このパラリンピックが好きなんです。
言葉として語るのが難しいのですが、パラアスリートの方やそれに携わる様々な方々の姿から、健常者である自分を振り返り、もっと頑張ろうという勇気や刺激をいただきます。
また、少しだけ教育に携わる人間として、子供や人に対する接し方を学ぶ機会にもなっています。

以前は、人としての平等を考える際に、同じ環境や設備、扱いとしての平等こそが正しいと思われていましたが、最近はそうではないと言われます。

例えば、背の高さの違う3人の子供がいるとします。
スポーツを観戦しようと、塀に並んでいます。
かつては、"同じ"ことこそが"平等"と思われていたので、試合を観戦するために、3人に"平等"に同じ高さの台が与えられました。しかし、現実には、背の低い子にとっては台に登っても試合は見られないのです。

では、どうすべきだったか?
実は、それぞれの子に合わせた台の高さを用意すべきで、それにより、3人とも"同じように"試合が観戦できるようになります。これが今の教育における"支援"の考え方で、みんな一律ではありません。

パラリンピックでは、障害の程度や部位が異なる様々な選手たちを、如何にすれば一緒に競技が出来るのか?と考え、工夫されています。そこがとても学びに満ちているのです。
単純に頑張る姿に感動もするんですけどね。


24日の開会式は素晴らしかったです。
【私たちには"翼"がある!】
そんなテーマの元、片翼の小さな飛行機が大空を目指して行くストーリーが描かれました。
そこに出てきたのが13歳の"和合由依"さん。
左手と足に先天性の障害があり、車椅子での生活を送っているのですが、"今の自分の姿を伝えたい"と、自分から応募して参加となったようです。

それを見て思い出したのが、今回取り上げたジブリの「On Your Mark」でした。パラの開会式の世界観がジブリ的だったことや、翼を持つ少女がテーマだったことで、僕の中では直ぐに繋がりました。
また、"On Your Mark"というのは「位置について」の意味ですから、パラリンピックにもピッタリですしね。
なお、今回は映画というよりは短編なので、スコアレスとしました。






さて、映画です。
これは元々、CHAGE and ASKAのプロモーションフィルムとして作られた作品で、時期としては、「もののけ姫」に取りかかる頃のようです。チャゲアス側とジブリ側のタイミングがあったことで実現したプロジェクトであり、出来が良かったので「耳をすませば」の併映として劇場でも公開されました。その意味では、ちゃんとした映画ね!

ジブリ側としても異色だからか「ジブリ実験劇場」として始まる作品。内容も実験的。
同じシーンが何度も使われるんですよね。

実は、これは結末がひとつではなく、未来はいくつもの可能性がある、という意味で、今風に言うと"マルチバース"的なんです。


主人公は2人の警官と翼を持つ少女

宗教団体"聖ノバ教会"の塔
塔には"神は見ている"という文字と、大きな"目👁"が描かれている。
中にはKKKかと思う装束の武装信徒たち

その組織を壊滅すべく侵入する警官隊
その警察組織のメンバーに属する2人の警官
「カリ城」のルパンと次元のようでもあり、チャゲアスのようにも見える。2人が見つけたのは翼໒꒱を持つ少女。助け出す2人。しかし、少女は今度は警察"組織"に連れ去られてしまった……


ここからが問題ですね。
そして、組織の人間である2人が、自分の正義に従って行動する。
描かれるのはいく通りかの結末……



チャゲアスの歌もいいよねぇ。
この頃はアスカも……( ・×・)オクチチャック

"On You Mark いつも走りだせば"

"夢の斜面見上げて、行けそうな気がするから"

"そして、僕らは……"



オープンエンドで観客に委ねられた結末。
あなたなら、どんな未来を選択しますか?と!