デラ

劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(ばくたん)のデラのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

2019.7 公開当時劇場で見た以来の視聴

20年ぶりなので、なんとなく「三鳥がでたな」とか「ロケット団が活躍したな」くらいの記憶しかありませんでした。

今回見直してみたら、当時は意識しなかったであろうメッセージ性が強かったことに驚きました。

争いあう三鳥とすべての生命の共存をテーマとし、それらを調和させる存在としてルギアと選ばれしトレーナーがいる。
ただ劇中でルギアは、そんな存在が必要なければいいという。
つまりはそもそもの争いがなく、お互いが相手の世界を認めあえれば本当はそれが一番いいわけですよね。
しかし現実はそうはいかず、選ばれしトレーナーとして奔走するサトシ。
いつもは対立してるロケット団も世界が滅ぼうとしてるときに正義も悪もありゃしないと協力してくれ、無事争いを静めることに成功します。
これもこの場限りとはいえ、一つの共存ですよね。
そして世界を救った英雄として帰還したサトシを待っていたママ。
てっきり「すごいね」「がんばったね」と褒めてもらえるかと思いきや、逆に「あなたがやる必要はない」「死んだらそこであなたの世界は終わりなんだ」とたしなめられてしまう。
子供の頃みたときにはおそらく、なんでそんなテンション下げるこというのと思っていたでしょうし、そもそもママがわざわざ出てきた意味も分からなかったと思います。
ですがこれもさきほどのテーマと繋がっていて、結局自分の世界を大切にできない人は相手(この場合はママ)の世界を大切にすることはできない。サトシはまだ子供なんだから、他の世界を考える前にまずはゆっくり自分の世界のことを考えていきなさいというママ(製作した大人)からサトシ(視聴する子供)へのメッセージ…というか願いなんだなと感じました。

ミュウツーの逆襲の陰に隠れてパッとしない印象でしたが、この歳になって負けず劣らずいい作りになっていたんだなぁと感じることができました。

途中までがなんとなくダレたのと、熱いポケモンバトルがないので少々減点
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