タクマ

劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(ばくたん)のタクマのレビュー・感想・評価

3.5
ポケモンを自身のコレクションとして収集する事を喜びとする謎の男ジラルダンの魔の手が伝説の3鳥ポケモンに迫る。そこに現れるのは伝説のポケモンルギアだった。
劇場版ポケットモンスターシリーズ第2作。映画版のポケットモンスターは大体見返してると思ったけどこれは見てなかったかも。見るまではルギアはサトシと対立してたイメージがあったけどいざ見てみたらそんな事なくてずっとサトシを助ける味方ポジションにいるから意外だった。いざ世界の命運が自分に託された途端に不安がるサトシを見ていて何を今さらって正直思っちゃうけどそもそもサトシってトレーナーである以前に1人の子供なんだって再認識させられる場面でもあります。
サトシのお母さんがサトシに語りかけた台詞は子供さんを持つ親御さんだったら余計にぐっとくるんじゃないでしょうか?
話のテーマとしては「他者との共存共生」がメインな気がしますが「自身の存在意義」「命の尊厳」等をシリアスかつストレートに描いた1作目のミュウツーの逆襲に比べたら激しいアクションシーンとテンポの良さでシンプルに見やすい映画にはなった物のその裏にあるメッセージが隠れてしまった感じはします。この地球と言う小さな星の命が尽きるかも知れないと言う時に私達人類はこの映画に出てくるポケモン達の様にこの星の為に協力しあって何かしようと言う強い意思と結束を見せれるのか?この作品でそれを率先してやろうとしてるのがいつもは悪役で嫌われ物に徹してるロケット団の3人なのが面白いですね。この映画では後半になるにつれてロケット団がサトシに協力して助け船を出すのがいつもの両者の関係を知ってる物からしたら超胸熱でもあるんですが先に書いた通りサトシがいつもと比べて普通の子供になってる分それを支えるロケット団にはシンプルに頼りがいのある大人としてのかっこ良さを感じました。不満点を少しは書いた物のこういう観客に向けたメッセージ性や純粋な映画としての面白さなどポケモン映画の教科書になったのはこれだったんじゃないか?と見終わった後は思いました。
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