むるそー

劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕(ばくたん)のむるそーのレビュー・感想・評価

3.4
不穏な空気を漂わせ登場するポケモンコレクター・ジラルダンが求めるのは海の神と呼ばれるポケモン・ルギア。海の底からルギアを呼び出す為に伝説の三鳥・ファイヤー、フリーザー、サンダーを巻き込んだ戦いが勃発する。

この世に"爆誕"という言葉を爆誕させた劇場版2作目の今作は、前作と比べてもかなりエンタメ路線に舵を切った映画となっている。4体の伝説のポケモンが色彩的にも派手な空中戦を繰り広げる構図には子供心が疼く。3つの宝玉を台座に嵌めて笛を吹く、と言った王道ファンタジーの儀式的なワクワクもあって楽しい。

明確なテーマは感じ取れなかったが、あえて挙げるなら"自分の世界"と"他者の世界"?ルギアがサトシに伝えるのは他者の世界への尊重と棲み分け。そしてサトシのピンチに自分の身を投げ打って現れるロケット団も"世界の平和、皆が楽しく盗める泥棒世界!"と共生を唱える。互いが互いの世界を尊重し共生することが大切だと言いつつ、でもサトシママがサトシの自己犠牲を叱る。他者の世界を守ることと同様に自分の世界を守ることも大切なんだ、と本作は説いている。テーマは感じ取れないと言ったのに書いているうちに色々感じ取ってしまった。やはりポケモン映画は偉大だ
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