氷雨水葵

劇場版 空の境界/未来福音の氷雨水葵のレビュー・感想・評価

4.5
2024年21本目

彼女の断章、彼の結末。

◆あらすじ
1998年8月、爆弾魔・倉蜜メルカ(CV:石田彰)を追う式(CV:坂本真綾)は、追い詰めた直後、爆発に巻き込まれる。

同じ頃、礼園女学院の生徒・瀬尾静音(CV:井口裕香)は、ひょんなことから出会った幹也(CV:鈴村健一)に淡い恋心を抱く。

そして’’未来が視える’’と打ち明け―――。

◆感想
2023年12月に唐突にはじまった『空の境界』マラソンもいよいよ最後!シリーズの後日譚を描く未来福音2作品を鑑賞。

原作未読なのだけど映像化で一番好きかもしれん。シリーズ完走した後の行き場のない感情を丸ごと包み込んでくれるような内容だった。『忘却録音』以外は割とシリアスだったし、まぁこのシリーズにハピエンを望むだけ無駄なのだけど(Fateシリーズで学んだわ)、’’未来を祈り現在を願う’’物語だけあって、いろいろ救われた気がする。式と幹也の異なりつつも一緒にいる未来が見れて本当に嬉しい限り。これがひと夏の物語っていうのが良い。加えて、物語のテーマが面白いよな~。一口に’’未来視’’といっても、未来が視える静音と未来を予見するメルカ、この二人の能力は全然違うんだね。メルカの能力には死角があるし。

倉蜜メルカ(瓶倉光溜)は石田彰さんだったーーーー!てか、10年後の姿がかっこよすぎて発狂したわww横顔というか、斜め下からの表情がとにかくイケメンすぎて笑いが止まらない。武内崇さんの作画だからか、片方失明してオッドアイみたいになっているからか…。裏切らない石田彰を久しぶりに観た気がする。Fate/Zeroの時は(雨生龍之介)はあまり好きじゃなかったし(苦笑)
個人的には、未来福音 序でかつて爆弾魔だった光溜が語り部をしているのが面白い印象でした。98年の夏の出来事がありつつも、式と幹也、マナと光溜の未来も描かれていて良い。作画が同じだから仕方ないのだけど、黒髪&美しい瞳を見るとみんな鮮花にも遠坂凛にも見える。なんかでも光溜とマナの距離感好きやな~。石田彰演じるキャラと幼女ってあんまりない印象だけど、なんだかんだマナのことを気にかけている(甘い)光溜さん素敵。
マナが言ってた「お父様がお世話になりました」って、あれ「識」のことやんね。光溜とマナの物語のあとに、観布子の母とまだ「識」がいたころのエピソードあるし。「おば様が大好きだわ」って笑顔で言うマナかわいい。

光溜さんって誰かに似てる気がする。
あ、ギルガメッシュか(道理で癖に刺さるわけだ)
氷雨水葵

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