JohnConstantine

ロボコップのJohnConstantineのレビュー・感想・評価

ロボコップ(2014年製作の映画)
3.3
かつてのロボコップは1作目は見た記憶あり。
しかしながら吹越満氏のロボコップ演芸というネタになるレベルのロボットの動きといい、ウルトラセブンの変身シーン並みに機械に生身の顔がくっついてるのがなんとも間抜けという印象が残る。ある種カルトムービー的とも言える間抜けさである。

本作はリメイク/リバイバルでキャストにゲイリー・オールドマン、マイケル・キートン、サミュエル・L・ジャクソンとビッグネームが並び最低限の面白さは保証してくれるだろうと思い鑑賞。

まず良く知らなかったのだが主演のジョエル・キナマン、なかなか格好良い。
なんせあのロボコップ状態になっても顔が格好良いので、この辺り前シリーズに比して間抜けさはない。

話の筋は爆殺されて落命寸前のところをロボコップに改造され一命を取り留めたアレックス・マーフィー刑事が、自らを暗殺しようとした犯罪組織のボスであるバロンに復讐し、ロボット製作会社であるオムニ社の陰謀に気付きそれを潰しにいく、というような流れ。

まあ前シリーズと比しても、また他の映画と比べても話としてはありがちなのだが、前述の通りのジョエル・キナマンの顔立ちの良さ、そしてオールブラックのロボコップのスタイリッシュさ、やはり技術が進歩したため全体的にビジュアルも動きも良く、また脇を固めるビッグネーム達の存在感でなかなか堪能することができた。

マイケル・キートン、年とともに実に良い渋みと落ち着きと不敵さを醸し出していて存在感がある。
サミュエル・L・ジャクソンはちょいちょいこういうブッ飛んだキャラクターを演じるが、非常に板についている。
そしてゲイリー・オールドマンは良心と欲求の攻めぎ合いが少しありつつも、結局は良心に従う医師かつ研究者という良い役どころ。バットマンのでのキャラクターを思い出します。

あと一点、ロボコップとして覚醒する直前のアレックスの記憶の中でシナトラのFly me to the moon が流れるのは良かった。
ロボコップの外観には不似合いなのだが、またそれも人間的なるものと非人間的なるものの間のような不安定な存在のロボコップの立ち位置をうまく表現しているし、何より私はシナトラのFly me to the moon が大好きだ。

尺と予算の関係もあるのだろうが、相棒のルイス刑事との関係性をもう少し深く描いてもらえると良かったかもしれない。

ジョエル・キナマン、大抵の被り物はイケるのでは、と良く分からない期待を抱かせる作品でした。
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