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ぶどうのなみだのマッサージ屋のレビュー・感想・評価

ぶどうのなみだ(2014年製作の映画)
3.0
『しあわせのパン』三島有紀子監督作品という事でほっこり系の作品かと思いきや、やや趣きが違うストーリーでした。

大泉洋演じる主人公アオが頑固なまでにワイン作りに没頭する様は亡き父親への反発や挫折という陰があります。
さらに染谷将太演じる弟ロクも兄を優しく見守ってますが、実は…みたいな。
そこへ現れる安藤裕子演じるエリカが上辺だけの兄弟関係を上手い具合に氷解させていく流れ。

重い話にどんよりとしそうですが、北海道の広大な土地や自然、ぶどうと小麦畑などビジュアル的には癒される。
ただ、アオとエリカが恋仲になっていく展開にはやや疑問が。
ちょっと無理があると思われる。

ちなみにアオとロクの父親役は先日急死された大杉漣さんが演じてます。
アオとロクの若かりし頃の時代のシーンなので大泉洋と染谷将太と一緒に映ってはいませんけど。
たくさんの作品に出演されている役者さんなので「この作品にも出てたんだ」という感じでした。
まさにバイプレイヤーに徹した方で本当に日本の映画界には欠かせない存在なんですよねぇ。
それだけに惜しまれる。
でも数々の作品の中で“大杉漣”は生き続けるのは間違いないです。