小松屋たから

ぶどうのなみだの小松屋たからのレビュー・感想・評価

ぶどうのなみだ(2014年製作の映画)
2.9
大泉洋主演の北海道シリーズ三部作の第二作。
毎回ひとつの「食」がテーマで本作はワイン。

第一作の「しあわせのパン」は、リアルとファンタジーの融合が適度で、監督がすべてのルールを決める「箱庭」の中の話として自分は気持ちよく受け入れることができたが、さすがにここまでになると「箱庭」というよりは「異世界」で、「パン」が絵本ならこちらは「童話」。しかも、昔、一時流行った、「本当は怖い〇〇」のような毒がある童話。

こういった「箱庭系」の映画にリアルは必要無いと思う。ただ、ここまで一線を越えて突っ走られると、衣装や町のファンタジーさと、役者陣のあまりに辛そうな表情との間に大きな隔たりを感じて、なんだか息苦しかった。

自分レベルの感性では本作に込められた作り手の狙いや想いに追いつけなかったです・・何より、ワインが美味しそうに見えなかったんですよね。。すみません。

また、他のレビューでも何人かの方々が書いてらっしゃるように、現実の北海道は決して理想郷でも魔法の国でもないだろうし、独善的な解釈で地元の人を怒らせることは確かに良くないな、とは思いました。