ねこ無双

闇に浮かぶ白い肌のねこ無双のレビュー・感想・評価

闇に浮かぶ白い肌(1972年製作の映画)
4.0
エロスっす…。
雰囲気はまるでホラーっす…。
(でもホラーではないっす)

荘厳な洋館に住む兄妹。
妹は目に障害があるが、兄妹は亡き両親の資産で何不自由ない暮らしを送っていた。
兄は短い交際を経た恋人と結婚するが、突如その妻が謎の言葉を残して失踪してしまう。
そして、時が経ち突如戻ってきた妻は記憶を無くし、まるで別人のように淫蕩になっていた。
知らない者にしか吠えないはずの犬が妻に向かって吠え出す…!

サスペンスとしてはよくあるストーリー展開に、インモラル、猥褻(あっ、同じ?)、破天荒をぶち込む。
だからこそ、そこにこのエロスは必要なのか?と問われると、私にはわかりませんが…とにかく衝撃的だった。

額縁に飾られた妻の写真が刻々と醜悪に変化していく様は、『ドリアングレイの肖像』のような妖しさを放ち。
まるで別人のような妻は、『めまい』のような、もしくはエイリアンアブダクトか?と思わせるような不気味さがあって…。
そして、洋館に住む人々の、だんだん爛れてゆく狂いまくった関係性にただただ圧倒されて…ラストまで目が離せません。

ひとつだけツッコミたいのが、
妻のヌード写真を額縁に入れて、妻の寝室に飾る!
…なぜ!