akubi

ナタリーのakubiのレビュー・感想・評価

ナタリー(2011年製作の映画)
-
悲しみがもたらす怒りは、わたしを深く深く侵食してゆく。時の流れはあまりにもはやく、わたしだけがその奔流のまんなかで立ち尽くしているみたい。過去に対する奇妙な忠誠心がわたしに枷をかけるのに、天使が彼にキスさせたの。PEZの味をおもいだしたら絡まった想いがほどけてゆく。あなたはわたしの大好きなおばあちゃんが笑顔で抱きしめたひとだもの。

「ユーモアのセンスもあるんだな」なんて繰り返される台詞とともにコメディになってゆくものがたりにたくさん笑っちゃった。マーカスをみて友人たちが動揺するなんてフランソワダミアンの不憫さよ(さいこう、すき)。
冴えなくてダサくてでも面白くて優しい男はそっと寄り添い、彼女の痛みを摘み取ってゆく。
akubi

akubi