私が普段何となく目を逸らしてしまうものばかりを見てしまった。
「弱い者が更に弱い者を殺しても、社会に何の影響もないじゃないか。ただの共食いだ。」
自分は弱者だという諦観とともにひっそりと社会から逸れていく高校生二人。
学校の教師は 旅行会社のコンシェルジュばりに「あなただけの理想の旅をオーダーメイドしますよ」と色んな進路へのツアープランを並べてくれるけれど、
教師を信用していない高校生は進路もそこまで向かう手段も自分で決めるのだ。
だとしても、輝かんばかりの若さ、可愛らしさが全力で浪費されていくのは大人として見ていて苦しい。
ちよこの大人への怒りには脈略があるようでいて、最早怒りが主目的になっている。
ヤンキーが拳を振いたいから因縁をつけているようなもの。
何か行動の理由を聞くと、後付けで色々言う。途中から会話の趣旨を変える。急にキレる。
ちよこを理解しようと近付く人は全員
この少女と犬のキメラが振り回す爪に傷付けられてしまう。
現に、鑑賞後の私は大変血だらけだ。
(メモ)
○お父さんの「初めてはもっと大事なものだ」という台詞に、共感はしないが味わいを感じる。
○正宗の「君面白いな」という台詞が苦手。