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ほとりの朔子のれのレビュー・感想・評価

ほとりの朔子(2013年製作の映画)
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目には見えないやるせなさ・もどかしさ・行き場のない心の澱み、可哀想に見える居心地の悪さ、“狭さ”からの逸脱。
それぞれのモヤっとしたわだかまりを、夏の終わりの名残惜しさに乗せて小さくも確実な衝動として存在している。

「”遠い“って違うんだろなぁ」
「おんなじだよ」

思春期の目から見える大人って、憧れでもあるけど、ずるくて汚くて、今の自分にはないものを持っている存在に見えてくる。

避暑地でゆったりとした夏の逃避行。各々の矢印が向く、ひと夏の思い出。
二階堂ふみと太賀くんのあどけなくも何かをつっかえる表情が素敵すぎる。

「自分のことだからこそ分からないことってあるんじゃないかなぁ…」
れ