くじら

アデル、ブルーは熱い色のくじらのネタバレレビュー・内容・結末

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

字幕で視聴。
 主人公のアデルがレズビアンかもしれないという自覚と、周囲の目や言葉に傷ついたり、エマとの気持ちがすれ違って関係が崩壊したり。
 アデルとエマの考え方や好きなことが違うように、結局はセックス衝動の違いが決定的な別れの要因だと思う。何というか登場人物が誰も似てなくて、似ていない人に惹かれて関係を築いていく難しさのようなものを感じた。
⚠️セックス描写(同意なしの煽り)

 女子高校生のアデルは文学が好きで文系を勉強している。理系の同級生の男子に誘いをかけられて出かけたりしても、女性とセックスする夢を見たり彼を裏切ってるような気がして別れる。その後立ち寄ったゲイバーでアデルは美大生で青い髪をした女性エマと出会う。ある日試験の後に高校まで迎えに来ていたエマと帰るアデル。それを見たアデルの友達はアデルをレズビアンだと責め立てたため、アデルは違うと怒る。その後2人はお互いの両親に会ったりセックスをしたりする。
 アデルは幼稚園の先生になり、エマと同棲するように。エマの家での展示会パーティーで料理を振る舞ったりするアデル。エマがずっと妊娠している女性画家と楽しそうに話しているのが気になるアデル。その夜セックスを持ちかけるアデルだが生理を理由にエマに断られる。その日から絵の仕事で忙しくなったエマにアデルは寂しさと性欲を持て余し、同僚の男性と寝てしまい、それがエマにバレて家を追い出されてしまう。悲しみと寂しさを感じながらエマは仕事に打ち込む。
 別れて以来久し振りにお店で会うことにしたアデルとエマ。しかし体の寂しさを持て余したアデルがエマに性的なアプローチをするももう家族がいるからと断られる。
 その後エマと女性画家の個展が開かれ、そこを訪れるアデル。しかしもう2人が交わることはないと悟ったのか、途中で帰るアデル。

感想
 レズビアンであることについて、周りの目が気になるアデルや周囲の理解がない人の何気ない言葉に傷付けられるように描いていた。アデルの家は堅実な家で、父親も手に職がないとというタイプのためアデルはずっと言えなかったと思う。
 アデルとエマは同性も愛すること、ある程度読書をするところは共通していたけど、それ以外はあまり似ていないのが印象的だった。エマは表現者でアデルに文を書くように言ったり自分の幸せを掴んでほしいと言っていたけど、おそらくアデルは表現者ではなかったり。アデルは寂しさや性への渇望を抱えていたり。全く違う感覚の2人がすれ違って破局するという結末には納得ができた。
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