(英題:Blue Is the Warmest Colour)
2013.10.25 @ 第24回東京国際映画祭
観る前に騒がせたニュースは良くも悪くもこの映画を期待させた。それは満場一致で勝ち取ったパルムドールが、監督と主演の二人に送られた異例なまでの評価と、その後主演レアに"公開すべきではない"とまでの監督への非難。そしてこれはそのどちらも納得いくほど生々しくも洗礼された作品だ。
本能的な愛情を純粋無垢な眼差しで描いたケシシュ監督、未熟でおぼろげなアデル、確固たるレアがどれも素晴らしすぎる。一つ一つ丁寧に描かれたシーンから感じたことは、書き残すことが不可能なくらい無数で濃厚。長編作品が嫌いなのに、3時間弱の大作がまるで一瞬に感じるくらい、神経を尖らせて見入った。
本気で人を愛することはここまで辛いものか。
ワンピースの青色。髪の青色。壁紙の青色。がんじがらめの青。