けまろう

アデル、ブルーは熱い色のけまろうのネタバレレビュー・内容・結末

アデル、ブルーは熱い色(2013年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

レズビアンのカップルを主人公に据え、性の描写に少しの躊躇いも見せない衝撃的な作品。女性同士が絡むシーンは衝撃的でありながらも美しく、実に画になるシーンでした。いかにも「パルムドール」という芸術性溢れる映画でしたが、「青」を基調として練られたプロットも循環性に満ちていて実によく出来ていました。退屈な教師が「ひとめぼれの有無」に関してのレクチャーをしているシーンから始まり、主人公アデルは青い髪のエマに「ひとめぼれ」をし、恋に落ちます。そして「青」の時代が褪せていくにつれ変わっていく環境についていけないアデル。破局後も、青い海に身を沈めたり、エマにもう一度復縁を迫ったりと、嘗ての青い恋愛を追い続けます。最後は愛の終わりを受け容れたシーンで終わりますが、その先に待っているのはつまらない授業をする教師になった自分、という循環性を私は想定しました。よく出来た構成です。
けまろう

けまろう