はる

仮面ライダー×仮面ライダー 鎧武&ウィザード 天下分け目の戦国MOVIE大合戦のはるのレビュー・感想・評価

2.6
誰かために天下統一いたそう


仮面ライダーウィザードと仮面ライダー鎧武のコラボである本作。仮面ライダーWの照井警視やあきこ、仮面ライダーフォーゼのけんごと、他シリーズのキャラ達も見られてお得感があります。

ウィザード編に関しては、TVシリーズ仮面ライダーウィザードの正統な続編にして、完結編となる本エピソード。晴人は、TVシリーズの最後で指輪封印のために、旅立ちますが、、、。結局指輪を封印できず、今に至ってると映画で明かされます。

晴人は、TVシリーズの頃から、不安を胸に押し込め戦ってきたヒーローで。彼の持つ人としての弱さが、それでも誰かの希望であり続けようとする姿に、視聴者は強く惹きつけられるんですよね。

TVシリーズから続いてきた晴人の戦いに、希望のある形で区切りがついて、感慨深かったなあ。


一方鎧武編ですが、シリアスモードになる前の、明るかった頃のキャラ達ということで、戦国時代?を舞台にかなりぶっ飛んだストーリーが展開されます。ただ、いつどの時代が舞台でも、戒斗はブレなくて、紘汰は誰に対しても自分の意思をまず主張しようという愚直さが、はっきりと描かれていて。

途中でレジェンドライダーのロックシードを鎧武らが使うことになり、光実がWのロックシードを用いて、「お前の罪を数えろ」と台詞を決めるんですね。TVシリーズの罪の上から罪を塗り重ねていた光実を思うとね、意味深というか。

ぶっ飛んだ内容にみえて、鎧武というシリーズと戦国武将をコラボさせるというのは、戦いのなかで強さや信じるものをみつけていく鎧武のテーマが如実に表れていて、案外よく考えられているな、と。

鎧武とウィザードの組み合わせも、新鮮でしたね。対話思考の鎧武と、相手を受け入れ諭していくスタイルのウィザードと、スタンスの違いが表れていて。鎧武とドライブは、根っこの明るさが似ていて相性が良いですが、ヒーローとしてのシリアスさとしては、鎧武とウィザードに通ずるものがあったのかな。

このあと、鎧武メンバーがダンスを踊ってる暇がなくなるくらい、過酷な戦いに身を投じていくことになるかと思うと、こういう映画は貴重なのかなと思いますね。
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