ルネ

嗤う分身のルネのレビュー・感想・評価

嗤う分身(2013年製作の映画)
2.0
ドストエフスキーの「分身」の舞台を近未来的世界に置き換え、映画化した不条理スリラー。 

不器用で気の小さい青年サイモンは、向かいのアパートで暮らすあこがれの同僚ハナを望遠鏡で覗くことだけが楽しみの孤独な生活を送っていた。そんなある日、サイモンの職場に彼と瓜二つのジェームズが入社してくる。しかもジェームズは、サイモンよりはるかに優秀で……。

監督・脚本のリチャード・アイオアディは、ヴァンパイア・ウィークエンド「Oxford Comma」、「Cape Cod Kwassa Kwassa」やカサビアン「Vlad The Impaler」、アークティック・モンキーズ「Fluorescent Adolescent」などのPVも手掛けるインディー/オルタナティヴ・ミュージックにも近い存在で、この作品にもダイナソーJr.のJ.マスキスが端役で
出ていて驚いた。

暗くて凡庸な展開で、映像はアキ・カウリスマキ監督っぽい部分もある。気の弱い主人公が回りの人間全員に邪険にされる描写が、観ていてとても苦しかった。
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