ドストエフスキーの二重人格(分身)を原作とした映画。原作とだいぶ違うも、この世界観はかなり好み。ストーリーはわかりやすいけれど、一つ一つの演出に込められた意図を考えだすと沼にはまっていく面白さがある。不条理に不条理が重なっていく展開はわかっちゃいても気持ち悪い。この気持ち悪さを楽しいと思えるかどうかで好き嫌いがわかれるかな。二役のジェシー・アイゼンバーグと安定のミア・ワシコウスカ、この二人を観ているだけでも結構満足できそうだけれどね。原作はベルトルッチも映画化している(そちらも大きくアレンジしている)ので原作と2本の映画を見比べてみるのも楽しいんじゃないかと思います。