MASARUの痛風は経過観察

サッドティーのMASARUの痛風は経過観察のレビュー・感想・評価

サッドティー(2013年製作の映画)
4.5
キタ。
恋愛映画の傑作だと思った。
映画を、自分の人生と照らし合わせながら観れる人なら、必ず何か持って帰れるだろう。

恋愛が2人で階段を登っていくものだとしたら、途中の踊り場で体育座りをしている人たちの映画だった。

冒頭から棚子さんに釘付けになった。誰ですか?このフレッシュな女優さんは。
古着屋の接客シーンは破壊力ありすぎだった。

柏木は本当にクソ野郎で、こんなコミュ障が創作するものなんて絶対につまらないだろう(一生売れるな!)。
柏木は脚本家の設定だったけど、こういうタイプはテック系のDJに多いんだよ!(個人的恨みあり)。
あとB型だろな(俺A型)。

そんな柏木みたいな奴がモテるのは痛いほどわかる。
そこがこの映画がなによりリアルなところだろう。

柏木に振り回されている女子、夕子、緑、園子の3人(あと1人か)は結局男を顔で選ぶタイプだ。
特に緑はそういうところが強く、オーバーオールの彼に対する態度に腹が立った。
彼の魅力(すごいオモロそうな奴じゃん)に気づけない緑は本当につまらない女なので、俺は緑とは友達にもなれない。
一番不幸な人生を歩みそうだった。

早稲田くんに一番感情移入できた。
階段でいうと、踊り場から階段を下って別の階段を登ろうとする人だった。
早稲田くんのように打席に立ち、バットを振り続ければいつかヒットを打てるだろう。
柏木のようにベンチいるだけのやつは打率は上がらないのだ。
早稲田くんはいつかいい女と付き合ってもらいたい。

あと、朝日くんは、童貞だろう。
性欲が筋肉に変換されているタイプだ。

夏さんの彼氏はとても恐かった。
直接的なバイオレンス描写はないのに彼が登場すると映画にバイオレンスな空気が漂っていた。
素晴らしい演出だと思う。

柏木は仮想敵にするのに最適なキャラクターだ。
この映画は俺にとってそういう映画になった。

最後に、パンフに記載してあるAV監督の二村ヒトシさんのコメントが秀逸なのでコピペ。


あなたは「人に絶対に知られたくない私の恋愛が出演してるじゃないか」
と思うと思う。おれも思った。