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ホドロフスキーのDUNEのデッカードのレビュー・感想・評価

ホドロフスキーのDUNE(2013年製作の映画)
3.5
ホドロフスキー監督の幻のSF大作『DUNE』。その片鱗を見せるドキュメンタリー。

特異なキャラ、独特の世界観、ストーリー全てが奇抜。
12時間以上の上映時間も常識では考えられない。
想像できない映画になっていたのは間違いないだろうから観られないのが残念過ぎる。

ホドロフスキー監督は『エル・トポ』を観てあまりの奇抜さに気難しい人と思い込んでいたが、本作を見る限り情熱的な普通のオジサン。その素顔には驚かされた。
世界の才能に限りないリスペクトを送る姿は見ていて清々しい。
歳を重ねても思想家然としていて世界をおいてけぼりにする姿はたくましくもある。

ダリやオーソン・ウェルズといった特異なキャスティングも驚きで、やはり観たかったとしか言いようがない。

このドキュメンタリーで少しだけ観られた気分になれるのは得した感じ。

製作中止でショックを受けたホドロフスキーがその後観たリンチ版の『DUNE』をハッキリ駄作と笑うところがなんともおもしろい。
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