ショウコ

チャーリーとパパの飛行機のショウコのレビュー・感想・評価

チャーリーとパパの飛行機(2005年製作の映画)
2.6
パパは事故で死んでしまったけどいつも見守ってくれている。強く生きなさいという感動系ファンタジー…なんですが色々と酷かった。
広大な田舎風景は美しいしBGMは優しく名作っぽさ出してるし、題材が題材なだけにツッコミを入れ辛い縛りが逆に変なおかしみを醸してしまってます

中盤まではほぼET。パパの遺した飛行機の模型が意思を持った様に動き出し、一体なんなのだこれはと大人に取り上げられ研究所へ運ばれる。「僕の友達を返せ!」と潜入した少年が飛行機に掴まって脱出→月を背景に夜空へ飛び立つ画は幻想的です✨

ですが真っ白な物体が音もなく浮遊するサマは不気味だし、赤く点滅したり垂直離陸したりホバリングしたりバックしたり人間に襲いかかってみたり(結構な重傷を負わせる)割と何でもあり。窓ガラスを突き破り侵入→家の中をめちゃくちゃに破壊するシーンなどはちょっとしたモンスターパニック感がありました。シュール…

オモチャの人形を埋葬する友達の女児とか死者の声が響く夜の森などホラー要素がやけに多く、「怨念の宿った模型飛行機が翼で切り裂いていくスプラッタを途中で路線変更した」と言われたら普通に納得してしまいそう。たびたび出てくる子供のニヤリ顔も毎回タイミングが悪いので禍々しく見えて恐い…

謎の探知機が出てきたり、その探知機を持ってる人と別行動で二手に分かれて捜索(ハイレベルな本末転倒!)してみたり後半は整合性もどんどん雑になっていきます。ラストは予想もしない乗り物が出てくるなどなかなかカオス



夜シーンが面白い。子供(6〜7歳?)が主人公ですし、実際には働かせられないのでフィルターかけて画を暗くしてあります。でも影はクッキリ落ちてて顔も眩しそうだし車は無灯火だし…飛行中の荒ぶる合成にもニヤニヤしてしまいました

B級ホラーなら愛嬌にもなり得る粗雑さやバカっぽさはハートフルストーリーに混ぜちゃダメという好例だと思います。今となってはジャケ写を一瞥しただけで笑えてきてしまう
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