前之崎文吾郎

横山健 -疾風勁草編-の前之崎文吾郎のネタバレレビュー・内容・結末

横山健 -疾風勁草編-(2013年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

一週間限定上映だったので公開日の土曜日に観てきた。
意外とお客さんいっぱいでびっくり!

ドキュメンタリーフィルムっていうから周りの人たちのインタビューとかもたくさん入ってるのかなと思いきや、ほぼ健さんの語りのみ。
周囲の人たちの「健さんはこんな人だ」なんていうある種お約束な描写が一切なくて、ただただ「俺はこう思ってる」という一方通行のみ。

それは健さんが映画の中でも最近のライブでも終始言う
「俺の考えに賛同してほしいわけじゃない。
 自分の出した答えが俺と180度違ってもいいんだ。
 まずは考えることから始めてほしい。」
というスタイルに似ている気がした。

大方は今までのインタビューとかでも語られてきたことだったけど、おうちのこととかは知らなかったなあ。
健さん自身が父親の愛情いっぱいの家庭を築いているから、育った環境もそうなんだと勝手に思ってた。

それにしても、レーベルの社長といちミュージシャンとしても、色んなことに本当に悩んでぶつかって立ち止まっている人。
そんなに深く考えなくてもパパっとレッテル貼ってしまって次のことに切り替えていけば楽なのに、「なんで?」が多すぎてひとつずつにいちいち向き合ってる感じ。
けどその面倒くささこそが健さんの魅力なのかもしれない。
考えることを放棄した人は単純にかっこ悪いし。


パンフレットの写真にもあったけどこの映画のテーマは「背中」だと思った。
なにかを背負ってる人の言葉は届きやすい。

そしてオープニングが「I Go Alone」で、エンディングが「Believer」っていうのは格好良すぎるわ。