泣ける映画というフレコミだけど、なんというかただのお涙頂戴映画では全くなかったなという印象。
確かにリアリティに欠けるシーンは散見されましたが、それすらもこの映画の良さになっていると思わせるくらい、ひとつの作品としての推進力があるように感じました。
社会において障害者の置かれる境遇、そして司法や権力の恐ろしさを決して教科書的ではなく、ドラマの一環としてきちんと描いている一方、ところどころにくすっと笑えるシーンも入っていて緩急もある。上手いな〜と思いながら観てました。
キャストの演技も、皆さん素晴らしかったです。父娘ふたりとも上手すぎ…!と思いましたが、個人的には課長の抑えた演技にもかなりグッときました。終盤は彼に感情移入して観ていた人も多いのでは。