鳩サブロー

危険な関係の鳩サブローのレビュー・感想・評価

危険な関係(2012年製作の映画)
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フランスの古典小説が原作。いろんな人に映画化されていて、ジェラール・フィリップとかヨン様のをみているけど、また違った雰囲気。
でもこれが一番三島由紀夫の小説っぽい。というのもおかしな感想ですが…原作はフランスの作家だというのに。もっとシニカルだったらジャストだったかも。ちょっと違うかもしれないけど、三島由紀夫の『女神』を思い出しました。こっちのほうがかなり陰惨で可笑しいですが、すごく似た雰囲気を感じる。
原作ももっとシニカルなんでしょうか…

チャン・ツィイー、チャン・ドンゴン、セシリア・チャン、チャン達のものすごい戦い。でも動かず強いのはチャン・ツィイー。役もあるでしょう。謀っていない天然の強さ。
チャン・ドンゴン、セシリア・チャンの謀って生きる弱さ、そして謀ったことに溺れる。それは人間らしくていいとも思いますが。

チャン・ツィイーは未亡人にも見えるし、少女にも見える。いつでも『初恋のきた道』を思わせる。