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胸騒ぎの恋人のbibooのネタバレレビュー・内容・結末

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

フランシスとマリー、青と赤みたいな対照的な2人だけど、好きな人ができるとどちらもかなり熱中するタイプ。2人が遠回しにお互いをチクチク牽制し合ってるシーンとか、クライマックスで甘い匂いにたかってくハエのように、ゴキブリホイホイにまんまとハマってく虫のように、ス〜っと初対面のイケメンに2人で寄ってくシーンとか笑ってしまう。
フランシスは青、マリーは赤と、2人の洋服やライティングにわかりやすく色分けがされていて、2人が各々の個性を出しながらニコラにアタックしてるシーンほどパキッと色を纏っていた。対する意中のニコルは赤でも青でもない中間色だったり白だったりはたまた赤と青のチェックだったり、どっちつかずの色を着てることが多かった。彼とパーティで良い感じになってる輩もわりとどっちつかずの色を着ていて、偏ることなくバランスの取れている人に彼は自然と距離を近づけていってた。あとフランシスとマリーの気持ちに迷いだったり冷めかけてたり、恋心がそうでもないときは黄色とか緑を纏ってた。

ニコラは煙のように簡単には振り向いてくれない男に見えていたけど、そうでなくて、気持ちが傾きすぎると相手は絶対逃げるんだなということをわかりやすく示している作品だった。情熱を向けすぎた結果振られた人たちがひたすらインタビューに答える映像が間に差し込まれており、フランシスとマリーの可笑しさをより引き立てている。距離が近くて罪な男に翻弄される男女のシュールなコメディ。
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