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胸騒ぎの恋人のkeroleonのレビュー・感想・評価

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)
3.5
まさに「酒と泪と男と女」そして、タバコの物語。
若きグザヴィエ・ドラン監督の演者として、または表現者・アーティストとしての恐ろしいほどの才能やセンスが、映像のそこかしこに散らばってる。

親友の男と女がそろって恋に落ちた天真爛漫でキュートなメンズ、マルコ。この3人の不安定でアンバランスな関係性が、最後までピリッと緊張感を与え続ける。

寄っては引いて舐め回すように追いかけるカメラワーク。それと同様2人の重い想いも加速して、執拗にマルコを追い求めていく。
むき出しの感情がピンク・グリーン・赤・オレンジ…と鮮やかな原色に重なって、美しさだけじゃない禍々しさが強烈に視覚に訴えかけてくる。
この想いをこれまたスルッと鮮やかにかわすんだなーこのマルコが!
とにかく3者3様の愛情のカタチを、映像として目に焼き付けさせる。フランスの歌謡曲?のようなBang Bangが流れ、粘着力のあるスローモーションシーンが所々で主張。こうしてどんどん世界に引き込んでいくドラン監督の演出法は、「なんだか見ごたえのあるもの観たな〜」という満足感でお腹いっぱいにさせてくれます。

マルコもそうだけど、監督演じるフランシスも眼福♪

最近ちょっと陰のあるアンダーグラウンドな世界に惹かれてしまう自分。
帰りの電車で一緒になったフランス人のカップルが、ものすごいsweetなゲイカップルだったのも何かのお告げ??映画の延長かと思った。笑

2014.5.1 @ 渋谷アップリンク
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