涙も出てこない。
2時間14分のうち2時間以上はひたすら辛いシーンの連続、
あまりの残虐さに涙が出るどころかむしろカラカラになり
口は苦くなり
胸は苦しく、吐き気を感じ
脳がこれ以上見たくないと指令を出したのか、
思わず手が一時停止ボタンを押していた。
苦しい、苦しい、苦しい
黒人差別や人権問題を提起した映画はたくさんあるけど、ここまで長時間にわたり残虐シーンの連続の映画は初めて。
一時停止し、心を一旦落ち着かせ、心してまた再生ボタンを押す。
目を背けたいシーンの連続で、途中で出てきたコットンを食べる害虫の映像をずっと見ていたいと思ったほど。
(普段は大嫌いな虫)
こういう人権提訴映画は必ず合間に挿入される自然が美しい。
青、ピンク、黄の美しい空に輝く木々
それとは裏腹に永遠のように続く鞭と飛び散る血・皮膚片。
何をされても涙を流さなかったソロモンが本作で初めて涙を流したのは、
人に鞭を打った後。
ブラピかっこいいな。
好きになりそうだ。
カナダ人に益々魅力を感じちゃう。
(「移民は私たちの力です」byジャスティントルドー首相もかっこいい。)
Mr.パーカーとハグしたところでようやく私の乾いた体から涙が滲み始め
ソロモンの名前をもらった孫息子を抱いたところで、溜まりに溜まった涙が噴き出した。
この映画(ソロモン氏が生きた時代)は南北戦争よりも前のお話なのね。
奴隷解放されたのはこれからまだまだまだまだ果てしなく先のことであり
本作(1841年)から100年後だってWhite とcoloredで分けられている。
さっき観た「42」のロビンソンも、本作のソロモンも映画になるようなハッピーエンド(と言っていいのかな?)を迎えたから良かったものの
私が目を背けたいシーンでそのまま死んでいった人の方が圧倒的に多くいるわけで
人間ってなんなんだろう・・
南部の人たちのことが嫌いになりそうな映画を2作も連続で見てしまったので、今度のオーランド行きが俄然テンション下がる・・
とはいえ、今は2018年。もちろんいい人もいるわけで、そういう人に会えるような自分になればいいのですね。
教養は自分を助けるものになる。
だから勉強はするべきだし、自分に子供がいたら勉強できる環境を提供してあげたい。