乙郎さん

収容病棟の乙郎さんのレビュー・感想・評価

収容病棟(2013年製作の映画)
4.5
雲南省の精神病棟に密着した3ヶ月間。この映画を観ているとそれ以上に長い時間が流れているように思われる。外界から隔絶された時間。定期的に裸になり放尿し無目的に走り回る人々が出てくるから映画的快楽はある。不謹慎だが。

恐ろしいと思ったのは、最初の一時間くらいは凄惨だと思っていたんだけど、だんだん麻痺して、粗筋のない青春映画を見ている気分になったこと。ワンシークエンス、退院した人を追ったところがあるけれども、富田克也かと思った。

こういった映画的な楽しみ方をしていたら、ラストの字幕で否応なしに社会問題に引き戻す。多分王兵では見やすいほう。
乙郎さん

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