ばんがど

スター・ウォーズ/フォースの覚醒のばんがどのレビュー・感想・評価

2.4
目新しさが皆無の映画。
毎回このシリーズは、既視感と共にチャレンジングな映像やストーリーに挑んでくるため、観る前に気合を入れなきゃいけないが、今回は気合いを入れるような映像もストーリーも全くない。
JJらしい淡白で水のような作品。

ただし、既視感へのこだわりは半端ない。全体の流れはEP4のセルフリメイク。EP1には感じなかった若者の危なっかしいまでの行動力までちゃんと再現されている。(敵まで若輩者なのはどうかと思うが…。)
また、ルーカスの代わりにローレンスカスダンを脚本にカムバックさせた効果だろうが、帝国の逆襲やレイダース的にストーリーは二転三転しながらガンガン走り続ける。ハリソンがソロというより、インディに見えてくる。(彼については色々想うことはあるけど本作では評価しないでおきます。とりあえず、このままでは旧作が台無し…。)
ファルコンチェイスも最高。EP5のアステロイドベルトのシーンを超えた。このシーンだけで大阪エキスポシティに来た甲斐があった。ただその他のシーンは迫ってくるようなカットはなく、おとなしめで全く印象に残らない。

全体的に割と上手くリメイクされてはいるが、三部作の第一作目なのだから、やっぱり慣例に倣って、新キャラの笑顔と、この連中であと二作よろしくね!って感じで終えて欲しかった。レイとBB8以外のキャラに全く魅力がないのだから尚更ね。

ただ何度も観ると、このラストもなかなか味が出てくる。
スターウォーズの二大ヒーロー。ルークとソロ。二人を織り成す相棒やアイテム。R2-D2、ライトセーバー、チューイ、そしてファルコン号。
そうか。この作品はバラバラになっていた、これらを銀河中から集めてくるエピソードだったのか!
全てを一身に受け継いで旅立つレイ。(一つも受け継いでいないレン。ベイダーのマスクは…?)
既視感のその先へ。彼らの新シリーズがついに幕を開ける!…のか?
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