原作がディーン・クーンツ、監督がスティーブン・ソマーズってだけで大好物の予感がしてたら、案の定だよ！すげー面白い！コメディタッチながらホラーテイストの予測のつかない青春物語。ミステリとしても秀逸。
霊が見える若者が主人公だから霊能探偵みたいな話かと思わせて全く予想と異なる方向にスケールアップしていく。喋り過ぎな気もする軽妙なナレーションも実は伏線だったり。ベタベタしすぎず、でもお互いを完璧に信頼している主人公カップルがとても好ましい。
何だかんだ言いつつも行き逢った悪事は見逃せず自身の能力と洞察力（これもスゴい）を最大限に活かして人々を救うオッド。これは名探偵ものにして立派なヒーローもの。ヒロインがカワイくクールだし、ウィレム・デフォーもいい味。そしてさすがソマーズ作品、『ハムナプトラ』イムホテップ様が出オチ！
『パラノーマン』を年齢上げて実写にしたような感じで、少しグロくて少し苦い。それでも観る者を楽しませようというソマーズ監督の気概が感じられる。ラストのショットがね、本当にイイんですよ。そうか、そうだよなって感じで余韻が残る。
