悪魔の毒々クチビル

マンボーグの悪魔の毒々クチビルのレビュー・感想・評価

マンボーグ(2011年製作の映画)
4.2
Astron-6がお送りする長編映画の二作目。
まず言えるのは、「ちゃんとお金を掛けたSF映画が好き」って人には間違いなく向いてない、ということ。
ほぼ全編通して背景とかフルCGなんだけど、クオリティは初代プレステ並なので。

しかしながら、個人的にはそこらの大作SF映画よりも全然好き。
主人公のマンボーグを始め、彼の仲間達も個性的かつ魅力的な面々が揃っている。
何より一番好きなのが、悪役のバロン所長。彼は見た目はバイオハザードに出てくるネメシスっぽいんだけど、何が良いってマンボーグの仲間の女戦士に密かに想いを寄せているのです。
同じ収容所で働く科学者に「人間の女性は何をプレゼントされたら嬉しいのか」をさりげなく聞いてみたり、一人でブツブツ口説き文句を練習して「何を言っているんだ私は…」とセルフ照れツッコミをしたりと、とにかく可愛いのです。
何だこの純情な悪役は!完全に敵のボスである伯爵を喰っちまってるよね。
もう、バロンさんを拝めただけで充分お腹いっぱいですわ。ありがとうバロンさん!ありがとうAstron-6!!

後々知ったのだけどこの映画、制作費8万円らしい。だとしたら凄いよな。8万でこんなに面白い映画作れるんだから。

本編以外にもフェイクトレーラーや短編のアニメーション映画が観られるんだけど、これらの出来も中々良い!
フェイクじゃなくて、ちゃんと撮って欲しいね。