ASA

17歳のASAのレビュー・感想・評価

17歳(2013年製作の映画)
4.0
フランソワ・オゾン監督作品
鑑賞二作品目。

物語は急に始まるけど前々から始まっていたように自然と馴染んできた感覚があった。
17歳の少女…?が大人に差し掛かり、何をするかわからないその危なげな雰囲気と物憂げな目がすごくリアルで綺麗。

16歳はまだ何も知らなかったのに、
17歳のある経験からそういった仕事を
小遣い稼ぎのつもりなのか楽しんでいる。
別に家庭が貧しい訳でも、学生生活が悪い訳でもなさそうな一見平凡な少女がやるから怖い。ただ義父がいるのが気になる。
母もそうやし、弟も父もイザベルの相手にも、それぞれにも様々な感情や状況があるのがわかる。

海外の17歳は日本とは全く違って大人っぽすぎるから、そういった道に入りやすそう…。途中映る授業風景の内容が意味深。

イザベルが本っ当に美しすぎて、劇中でも何度も言われるけど、もう一度言うけど本当に美しいと思った。

ほとんどBGMらしい音楽はなく、生活音が淡々と続く為、そういう効果は無いし、静かな映画で夜見るのに最適。フランス語も心地良い。
最後、観終わる頃は「彼は秘密の女ともだち」と同じ空気を感じた。なんとも言い難いもったりとした感情が残る。それに美しい歌が割り込んでくる。
登場人物の心情が汲み取り手によって変わるような気がする。あまり多くは語られないのでこちら側は表情だけで判断するけど、それがまた役者さん皆さんお上手。
テーマがそれなのに、あんなおっきいモザイク入れなければいいのになぁと思った。

フランソワ・オゾン監督の映画が好き。
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