ちゃみろー

そこのみにて光輝くのちゃみろーのレビュー・感想・評価

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)
3.7
港町を舞台に、訳あり無職青年とこれまた訳ありで売春で家計を支える女、その人懐っこい弟が織り成す青春群像を描いた邦画らしいドラマ映画。まだ青函連絡船があった時代の函館を舞台とした原作をかなり脚色しており、男女の恋愛を中心としたほろ苦いストーリー。映像はきっちりしている。しかし、このストーリーだとその筋の人が役所や水産会社を裏で牛耳っていることになって、函館をモデルとした架空の街~にするしかないよね。とある大手の水産会社は自社工場の社名をバッチリ出してたけど、大丈夫か?と思ったね。何考えてるかわかんないPTSD王子の綾野剛と、こんな汚れてしまった私、だけど…みたいな強気が健気な複雑性PTSDヒロインの池脇千鶴の心の機微?が見所なのかな。映画化されて再評価された原作者の佐藤泰志だけど、一方で作品が自己責任とか親ガチャみたいな言葉で括って消費される対象になったのも苦々しい気分になるね。
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