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東京の恋人のmingoのレビュー・感想・評価

東京の恋人(1952年製作の映画)
4.1
どことなく翌年制作の谷口千吉の傑作「吹けよ春風」に似た空気感の現代劇に高まる期待、案の定こりゃ面白い。小津になれなかった男千葉泰樹とか言われてるらしいけど別に小津よりおもろいやんて思ってしまうくらいには良く出来た映画。井出俊朗脚本は外れないから映画づくりに従事してる若者にもぜひおすすめしたい。いつもお嬢さま役なので原節子そんなに好きくないけど本作では画家に扮した町娘をやってて意外なときめき。どうやら調べると森繁が勝鬨橋の下に落ちた清川の指輪を探すため雇った潜水夫の水中シーンはバスターキートンだし、開く橋から落ちる指輪はエイゼンシュテイン「十月」だし、杉葉子を訪ねてくる母親のパートはキャプラ「一日だけの淑女」らしい。パクリは正義ということで勝鬨橋の開閉に一喜一憂するべき
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