この想像力を積み重ねて
【レゴブロックを義務化しよう】
スターウォーズ、ロードオブザリング、DCコミックスといろんなコンテンツがくしゃくしゃになった今作だが、まさにそのコラボ的な試みは”組み合わせる”というレゴブロックの精神を投影しているようである。
レゴをCGアニメーションへと昇華させることで視覚的な再解釈を試みている。
以前にあったレゴの映像化は、レゴの形を象ったCGアニメーションでしかなかったが、こちらはストップモーション的なコマ撮り然であり、可愛らしい手作り感を湛えている。風景描写(?)もすごく華やかで、終始童心をくすぐられっぱなしでした。
【吹き替えを推奨する】
なんと言ってもこの映画の吹き替えがたまらない。
ウィトルウィウスの声が羽佐間道夫という方なのですが、なんとこの方ロードオブザリングのガンダルフを吹き替えした方で、もちろん今作でもガンダルフを演じておられます。このウィトルウィウスとガンダルフが会話するシーンがあるのですが、もう自問自答です。そこに髭繋がりでダンブルドアまで出てきててんやわんや。
本作は、声優陣の兼ね役が恐ろしいくらい多いため、自問自答の場面が何回も繰り返されて面白い。吹き替え派的には「お」と思わされるやりとりがいくつもあります。
さらにC3POの声もあの岩崎ひろしで、音声エフェクトまで同じなものだからさながらスターウォーズ本編そのもの。
【レゴ下手によるまとめ】
ルーシーとの恋バナに若干の不純物感を覚えつつも、レゴ推奨映画としてはズルいほど申し分ない一作。しかし、ここで出し切ってしまった感も否めなくもない、素晴らしい祭り映画であるが、存続させてゆくにはひねりが必要である。