Benito

家路のBenitoのレビュー・感想・評価

家路(2014年製作の映画)
3.9
【福島県双葉郡川内村といわき市の物語】

冒頭から耕す松ケン。
いんげん・馬鈴薯を仕込んで畑を耕す。
稲を植えるために田んぼを耕す。
そして、母親(田中裕子)と田植えをする。
この映画の主役は農業と言ってもいい。

禁止区域:
それでも里山の風景は美しい。
家は朽ちても、草や木が生い茂る。道路の真ん中の亀裂から草が生えてくる。

とても豪華な役者陣:
父親(石橋蓮司)は原発推進の町会議員。
母親(田中裕子)は痴呆がはじまっている。
異母兄弟である内野聖陽と松山ケンイチ。
ほかに、安藤サクラ、山中崇、光石研。とても厚みと深みのある人たちが揃った。

ドキュメンタリーでは描けない福島を描く! という監督の熱意は伝わったと思う。


<音楽>
加古隆のピアノが里山の風景に静かに流れる。NHKスペシャル『映像の世紀』で有名だが、映画も「化身」(1986), 「未来の想い出 Last Christmas」(1992), 「大河の一滴」(2001), 「博士の愛した数式」2006), 「最後の忠臣蔵」(2010), 「蜩ノ記」(2014)等、結構手掛けてる。
エンドロールはSalyu「アイニユケル」(小林武史作詞・作曲)
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