あるぱか

家路のあるぱかのネタバレレビュー・内容・結末

家路(2014年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

静かな映画。
緻密に(ある種ご都合的でもあるが)、大々的には打たない物語を進めるギミックを接続詞として使っていたけど、個人的なピークは開始30分から感じ始める次郎はなぜそこに住むのか、というところとそのアンサーになる兄弟のシーン。

ただ郷土愛というか、"家"へのこだわりは持っている人には大切なものでかけがえのないものであることは想像出来るのだが、人によってはどうしても、それがさも当然と描けかれると感情が追いつかない。
例えば転勤族の人には持とうと思っても持てない感情だし、「ここで生きていく」を打ち出すなら原発事故の後、選択的に出ていく人の気持ちもキャラとして描いた方が選択の意味が増してより考えさせられた気がする。

誤解を恐れずに言えば、残ることが是と押し付けられたような気分。
もしそれをやるなら、そう言った気持ちを持つ実際の人のドキュメンタリーを観たいし、フィクションではどうしても。伝えたいテーマと手法が噛み合ってない印象。
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