ソウキチ

寄生獣 完結編のソウキチのレビュー・感想・評価

寄生獣 完結編(2015年製作の映画)
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前編良かったけど後編はさらによかった。
よくぞあの原作を2本で映画らしくまとめたなあ。
あまりよく知りませんが脚本家の古沢良太さんがいい仕事したんだと思います。

原作ファンは色々言いたいことあると思いますが、映画化という点でやはり原作を知らない人もたくさん観るわけで、はじめて寄生獣にふれるという人には十分面白い内容になってると思うんです。

CGはやっぱりハリウッド大作と比べるとスケール違うなあと思うけど、このレベルで動く寄生生物が観られる時代になったんだなあと。

キャストも全員素晴らしく、染谷、深津、浅野あたりは発表当初はどうなんだろう…と不安でしたが、バッチリハマってました。特に深津絵里の田宮良子には少し泣いてしまったよ。
あとは橋本愛の濡れ場と新井浩文の浦上が最高だった。

ゴア描写もぬかりなく、全年齢対象としては限界レベルにやってたんではないかと思います。
一般層がドン引きするほどグロすぎず、かといってファンが失望するほどヌルすぎず。
この辺のバランス感覚は第一線で大衆映画を撮ってきた山崎監督だからこそできた気がする。三池崇史や園子温にはできないだろう芸当。
山崎監督がインタビューで「ずっと寄生獣みたいな映画を撮りたかった。」みたいなことを言ってたんですが、原作好きなんだろうなってのは映画観てちゃんと伝わったし、その為のステップとしてALWAYSやら永遠の0やら泣きドラ作ってたんかなあと思うと、監督に対しての見方いい意味で変わりました。

前後編通して原作のもつ哲学的な要素は少し薄くなってしまったけど、それでも伝えたいことの芯はブレずに良質のエンタメとして仕上がってました。オススメ。
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