エイデン

ROOM237のエイデンのレビュー・感想・評価

ROOM237(2012年製作の映画)
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スタンリー・キューブリック監督の名作ホラー『シャイニング』
スティーブン・キングの原作に手を加え、独自の芸術的な恐怖世界を作り上げたこの作品の中に潜む様々な謎を、キューブリックの研究者達が解き明かしていくドキュメンタリー映画



スタンリー・キューブリック監督の熱心なファン5人が、『シャイニング』を隅々まで分析
9の視点から『シャイニング』に隠された謎を紐解いていく

ぶっちゃけ(かなり)こじつけくさい内容も多いし、特に根拠も無ければ、関係者への答え合わせも無い
ついでにキューブリック本人も亡くなってるので、言いたい放題というアメリカの陰謀論関係のオカルト番組みたいなノリ
ただ語られる内容は多岐にわたるので、中には納得感のあるものも少なくない
それにしてもアポロ11号の月面着陸映像をキューブリックが撮影したっていうマジの陰謀論まで入れるのはどうかと思うぞ

ただ、キューブリック監督自体は完璧主義者で、有名なシンメトリーの構図ほか、ディテールに至るまでこだわりにこだわり抜くことでも知られているのは確か
背景に様々なものを隠したり、サブリミナルによる革新的な映像表現を目指したりっていうのはあり得る話だとは思えたかな

それでもトンチキな理論を展開するのは悪目立ちはする
一方でキューブリック作品の映像を交えながら展開させてる点とか、ドキュメンタリーとしては観やすい部類
何よりこんな話が出てくるほど、キューブリック監督が如何に神聖視されているのかがわかる作品にはなってる
笑い飛ばすも良しだけど、本作で語りに語っている彼らのように、オーバールック・ホテルに囚われてみるのもありかもしれない
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