ルサチマ

我々のものではない世界のルサチマのレビュー・感想・評価

我々のものではない世界(2012年製作の映画)
4.7
映画を撮ることで友達作ってるみたいなスタンスがマジ見習いたい。
別れを告げる人々の背中をひたすらに追い続けるが、カメラを持った監督は紛争からデンマークへ逃れるとき、そしてこの映画を撮り終えて見送られる立場になるときも、当然ながら自分自身の背中をカメラに記録することはない。
難民と違い外の世界と繋がる監督はあくまで外からの視点としてカメラを導入し、自分が去る立場にあっても彼はあくまでカメラを手元から離さないことで、彼ではなく難民の人々が離れるかのように外からの俯瞰した目線を保ちながらその場に居合わせようと試みているかのようだ。その試みは彼もまた難民ではなくとも、かつて過ごした居場所を見出すための行為とも見て取れる。

お見送りのパウダーたっぷりミルクティー。
ルサチマ

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