映画じゃなくてTV用の映画なので、巨大イカの予算も自ずと決まってくる。

「ジョーズ」とほぼ似たような構成であり、予算が少ないので全体像を中々見せない。
なぜか昼じゃなく夜ばかり登場なのも細かい部分を見せないためだろう。

イカがあまり巨大に見えないのもご愛敬で、漁船の方が大きいように見えてしまう。

ラストもまあ予想通りであり、劇場では通じないクオリティなのはしょうがない。

とある島の沖合でカップルが巨大な人食いイカに襲われてしまった。
島の地主は荒くれ者の漁師を雇って巨大イカを退治させることにしたが・・・・。

ウィリアム・ピーターセン主演の巨大な人食いイカに立ち向かう漁師たちを描いたB級海洋モンスターパニック映画‼︎
まさに巨大イカ版ジョーズといった感じの作品であり（ジョーズの原作者が制作した作品だから似ているのは当然かもしれないが・・・）、漁師と巨大イカのバトルを非常にわかりやすいストーリーで描かれていたのは好印象だった。
またイカの特撮はそれなりに頑張っており船を沈める描写や小型潜水艇を襲うシーンはなかなかの迫力であった。
ただ全体的にいまいち脚本やテンポが良くなくダラダラした展開で若干退屈な気分になってしまったのは残念だった。
ラストもありきたりな終わらせ方で全体的には怪獣映画好きやB級映画好きでもない限りは見る必要のない凡作であった。

昔にどっかの魚市場で3m級ダイオウイカのスルメが展示されていて身震いしたことがあるけど、その何倍もの大きさの巨大イカが人間をバリボリ食べるだなんて…幼い頃の妄想を具現化してくれたようでぬほ～ってなった。

原作者が一緒の人ってこともあってか『ジョーズ』のサメをイカに置き換えただけみたいな話の展開でセルフ二番煎じ。
主人公である父親とその娘の両方にラブロマンスが用意されていて、こっちは恋愛沙汰より食人イカを観にきてんだ！て気持ちが起きなくもない。しかも主人公の方のラブロマンスが目立たないってのはどうなんだ。まあ何でもいいけど。

YouTubeに淀川長治の解説動画があってチラ見したのだけど、アメリカ人とイギリス人はタコを食べないんですね～、これ観たあとだとイカのスルメを食べるのも怖いですね～、とほとんど食についての話しかしてなくて笑った。