ピト

L♡DKのピトのレビュー・感想・評価

L♡DK(2014年製作の映画)
2.5
ポルナレフ的に、ありのまま 今起こった事を話すぜ。
「青春映画を観てたのに、いつの間にかSM調教映画を観ていた…」

何を言ってるか分からないとおもうが…自分も実際観るまで恋愛青春映画とばかり思いこんでいた。
気づいた時にハッとした。この作品に込められた壮大なテーマに。

今作は、様々な性的嗜好、思想、倫理観を持った人々が織りなす「青春映画の皮を被ったSM映画」であり、
まさかの剛力彩芽が山崎賢人に調教されていく様を描いた、非常に作家性の強い作品だったのだ!


まず、主要人物の簡単な紹介が以下である。

葵(剛力彩芽) ⇒【眠れるマゾヒスト、主人公】
柊聖(山崎賢人) ⇒【壁ドンサディスト王子】
萌(岡本玲) ⇒【真性マゾヒスト、羞恥プレイ好き】
アパートの大家(白石美帆) ⇒【フリーセックス思想】
柊聖の兄(福士誠治) ⇒【未成年強制猥褻、ロリ】
柊聖の元カノ(石橋杏奈) ⇒【メンヘラ】
葵のバイト先の先輩(桐山蓮) ⇒【咬ませ犬、ロリ】
亮介(中尾明慶) ⇒【バカ】


そう。変態だらけなのだ。


そして、なぜ自分が冒頭であの様に述べたかは今作のオープニングシーンを観れば明らかになる。

まず葵(剛力彩芽)の親友である萌ちゃん(岡本玲)の告白シーンから始まる。
告白相手はそう、サディスト王子の柊聖くん(山崎賢人)。

真性のマゾヒスト萌ちゃんは昼休みの中庭という、学校で最も人が賑わう時間と場所を告白の舞台に選ぶ。
そこでなんとフルボリュームの大声量で告白という、これまたトンデモないプレイを仕掛ける。

これは常人では考えられない…
これは私の推測になるが、恐らく既に調教済みだろう。

そして聴衆が注目する中、柊聖くんが発するセリフは、

「キモい、ウザい」

さすがである。

高校二年生の2人がここまでの羞恥プレイを完成させるとは…
SMの未来はまだまだ明るい。


もしかしたら萌ちゃんの頭が弱いだけで、これはプレイではないと言う意見もあろう。

だが萌ちゃんはその後のシーンで、柊聖のヒドい態度に怒った葵(剛力彩芽)が文句を言いに行くのを、
「私が悪いの!柊聖くんは悪くないの!」
と必死に止めている。
この事からも分かるように、やはり柊聖に調教されていると見る方が妥当であろう。

そして、その静止を振り切り文句を言いに来た葵に、
柊聖くん必殺の壁ドン!!
葵ちゃんズキュン♡

これが彼のやり口、常套手段なのだろう。
ここから葵(未開発)は、葵(調教中)に変貌を遂げてしまうのだ。

まだプレイ初体験の葵(調教中)は、ビックリして柊聖を突き飛ばし捻挫させてしまう。(後に虚偽と判明)
そのため葵が柊聖をおんぶして家まで送り届けると言う、いきなりの肉体的サディズム行為に発展させられる。

狡猾な男だ。
サラッとウソをつき、獲物に早速調教開始とは。

そして高台の住宅地への長い階段をおぶって行き着いた先は、なぜか葵が一人暮らしするアパートと同じアパートだった…!
(ここで葵ちゃん絶叫。覚醒)


と言うタイトルロールまでのたった冒頭15分足らずのエピソードで、ここまでのメッセージ性である。

この調子で一つ一つ上げて言ったら大変な事になるのでこの辺にしておこう。
(そもそもなぜ私はL♡DKにこんな長文を書いているのか)

その後、葵ちゃんは柊聖くんから、
一人暮らしの部屋に強引に同居生活させられるわ、
崖から突き落とされるわ、
雨の中放置プレイさせられるわ、
柊聖の元カノから不審電話を受けるわ、
柊聖の実兄からファーストキスを強引に奪われるわ、
上げればきりが無いほど散々な目(調教)に会うのだが…

さあ葵ちゃんは柊聖くんに開発されてしまうのか?
それは観てのお楽しみに!
ピト

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