あかつか

早熟のアイオワのあかつかのレビュー・感想・評価

早熟のアイオワ(2008年製作の映画)
4.5
監督のロリ・ペティは『プリティ・リーグ』でジーナ・デイヴィスの妹役やってて、私の何人かいる初恋の人のひとり。そんな彼女の半生を綴った自伝的映画。

原題は『ポーカーハウス』。昼夜問わず博打やクスリや買春目的の男たちがやってきて、母親が相手をし、当たり前のように男(愛人)に毟りとられる。三姉妹にジェニファー・ローレンス、ソフィア・ベアリー、クロエ・グレース・モレッツ。ロリ・ペティがモデルの長女はバスケの選手で、いろんな中毒症状が出てる母親の相手と妹たちの世話で忙しい。次女は新聞配達をしながら空瓶をひろってお菓子と替え、幼い三女は友達の家に泊まったりバーでジュースを飲みながら時間を潰す。

それぞれのポーカーハウス(自宅)からの距離の置き方があるなか、みんなでマービン・ゲイのカセットを楽しむシーンも。ポーカーハウスに集まる人々や、仲の良い友達やホームレス、音楽やバスケの話題の黒人比率が高いのも印象的。貧困とは。

映画は1日の出来事なのだが、壮絶すぎる生い立ちを語るに十分すぎる。ポーカーハウスの外での友達やホームレスとのやりとりが楽しすぎて、その落差もまた胸に迫るものがある。意外と作品の評価が高くないのは、話が単調で流れがあまり良くないせいかしらん。そこがよいと私は思うのだが。

当時11歳?のクロエ・グレース・モレッツにアカデミー賞あげたい。つーかなぜノミネートすらされてないんだ。
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