八尾比丘尼の財宝
悲しき時の呪いに
誘われ、姉妹の絆
に触れし時、封印は
解ける…。
ルパン三世TVスペシャル第22弾！
「ルパン三世 血の刻印
永遠のmermaid」
闇社会の元締め、藤堂に不二子を人質に取られ、止む終えずルパンは闇オークションに出された宝玉、人魚の鱗を奪う。だがオークション会場の混乱の中、藤堂は宝玉の出品者、氷室に殺される…。その頃、ルパンはマキと言う少女に弟子入りを志願され、付きまとわれ始め…。
スペシャル版の中ではかなりの秀作です。これは掘り出し物かも知れない。放映当時は、恐らく今作から変わった声優さんに気を取られ気付かなかったんでしょう。
この作品から不二子に沢城みゆき、五ェ門に浪川大輔、銭形警部に山寺宏一と新キャストに交替。当時は違和感がありましたが、今見るとそれも無く…慣れたんですかね。銭形は未だに気にはなるんだけど…(笑)。それ故正当に評価できます。
まず作画は水準が高い。ルパン三世第二シーズンの赤ルパンの宮崎駿の最終回やファーストシーズンの作画、キャラ設定を意識して作られてますね。懐かしさもあり、舞台も久々に日本と言う事で序盤のお台場や銀座はロケハンしてるかなと思われ、好感が持てます。オープニングのお台場でのアクションや序盤の銀座での盗み、マキとルパンの逃走シーンとスピーディーに描かれてます。アングルやカット割が巧いんでしょう。
ストーリーも練られてます。八尾比丘尼の末裔であるミサ。その血の繋がらない妹、マキ。二人の絆を軸に伝説の財宝の争奪戦。その動機や謎解きも丁寧に作られてます。
前半はルパンを先生と呼ぶ少女マキとルパンのほっこりした関係ににっこり。また基本線を守り、不二子の打算や裏切りが絡み、そして五ェ門にはライバルが、銭形のとっつぁんには見せ場もあり、新キャストを迎えかなり力が入ってます。
後半はルパンの爺様も絡んでくるので至れり尽くせり(笑) 何故ルパン達が盗みを生業としているのか、ルパンと次元の相棒関係を示す、決戦前のセリフも良いです。血の刻印と言う題名には２つの意味があるんです(^^)
間違いなく良く出来てる。ひょっとしたら最新作より出来がいい(笑) 新キャストになったコトで力が入り、新しい門出になった作品です。再評価に値すると思いますし、古くからのファンにもオススメできますのでお暇なときにでも(^^)
