ピクシー

フライング・ギロチンのピクシーのレビュー・感想・評価

フライング・ギロチン(2012年製作の映画)
4.0
監督は自分のオールタイムベスト1『インファナル・アフェア』を監督したアンドリュー・ラウということで、まぁまぁ期待しての鑑賞。
ストーリーは大まかに革命軍のリーダー天狼(ホォア・シャンミン)VSフライング・ギロチンを操る朝廷の暗殺部隊”血滴子”の戦いという感じ。
冒頭から、フライング・ギロチンが大活躍します。一旦首に巻きついてからの、シュルシュルシュシュルンと刃が出てきて、首をスパッとやる残酷さに、この映画オープニングから容赦ないな・・・なかなかやりおる・・・と感じた。(個人的オープニングから容赦なくやりまくってくれる映画はあたりが多い)
そして、香港・中国映画お馴染みの雑な自己紹介(笑)
もう、紹介タイム3秒くらいで次々出てくるのでそんな覚えらんねーよ!(笑) と。しかも、名前の下に(攻撃兵)(守備兵)(情報係)とかあんまりいらない情報もいれてくる無駄な親切さ(笑) 
と、冒頭からいきなりアクセル全開できたので、110分の上映時間持つのかな・・・?など思ったが、中盤以降の戦争映画風のスタイルに突如方向転換、もうフライング・ギロチンとかどうでもよくなっちゃってます!(笑) 
朝廷の裏切り、インファナル・アフェアのような実は俺~だったんだ!など、いろんな要素をぶっこんでくるが、役者陣の演技、超大人数のエキストラ、超大がかりなセット、牛裂きという超残酷処刑、病人、子供とも爆死させる容赦なさ、中国の広大なロケーション、馬馬馬、鎧鎧鎧、など正直B級映画だと甘く見ていたが、とんでもないスケールに腰を抜かした。
終盤の砦攻め(まるでもののけ姫のたたらばの村を実写化したような超綺麗なセットでした)は、まるで『七人の侍』を見ているかのような、ワクワク感、ドキドキ感が半端なかった。
しかし、そのワクワク感、ドキドキ感がすっきりすることはなかった・・・(笑)
終盤の展開は、多分誰もがお口ポカーン状態になること間違いなしで、特に革命軍のリーダー天狼の最後はもう失笑ものだった・・・(それまで、超能力者だの最強の男だの散々煽っておいてあの最後だったので、本作のプロデュ―サーが大傑作『孫文の義士団』のピーター・チャンということもあり、負けないくらいの超激熱バトルが展開されるのかとワクワクドキドキしていたので落胆具合は半端なかった)
そして、エンディングは愛国映画風な終わり方になるので、だったらフライング・ギロチンみたいななんか面白そうな邦題じゃなくて、もっとお堅い邦題をつけてくれよ。なんて思ったりもしたのであった。
ピクシー

ピクシー