むぎたそ

冬冬の夏休みのむぎたそのレビュー・感想・評価

冬冬の夏休み(1984年製作の映画)
5.0
叙情的で透明な映画……!二度とない一回性のせつなさとかはかなさとかに弱くって。大人の起こすいろいろなことを、子供(冬冬)目線で見るのがいいね。厳しくも優しいおじいさんもいいし、頭は弱いが心優しい寒子と妹との交流もいいね。。妹は寒子に助けてもらったこと、家族に言ってないのかな?(寒子みたいな人、日本には、昔はどこの街にもいて、まわりの人間はそんなに冷たくあたらなかったけど、今の日本では生きづらそうだなあ。。病院に入れない人だっているのだし。)で、ああいう人と子供は仲良くなれるのだ。言葉は少ないんだけど、いや、だからこそ、響くものがある。素晴らしい映画。個人的に、兄妹の歳の離れ具合もうちの兄と私と同じような感じ(二人兄妹)で、そのへんも心動かされる一因かも。風景もよかったぁ。子供の行動や言動も魅力だが、日本家屋(医者の大きな家)をかなり興味深く見た。ラストのあの選曲はすごい。ぴったり!エドワード・ヤンさすが。まさかあの曲が来るとは……日本人泣いちゃうじゃないの。かなり感動した。ので、余韻に浸るため、午後、日仏のロメールに行く予定だったけどやめた!(笑)月和茶に行く!(笑)冬冬の世界に浸る!もしかしたら、侯孝賢の中で一番好きかもしれないなー。一番いいと思ったかもしれない。恋恋風塵と悲情城市に並び。
帰ったらずっと積ん読してた「流」でも読もうかな。
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