年齢不詳(汗)の少年少女が、
森を舞台に繰り広げる愛憎劇。
思春期特有の、純粋さと残酷さ。
『ヴィオレッタ』(2011)の
エヴァ・イオネスコ監督が出演した、
伝説の問題作。
冒頭、マッパ少年とシェパードの
激しいプレイがあるんだけど、
『サスペリア』や『ビヨンド』みたいに
いつチンコを噛みちぎられるかと
ヒヤヒヤものでした。☆(笑)
【登場人物】
ラウラ:奴隷
ファブリツィオ:王様
シルヴィア:女王様
思春期を迎え、ファブリツィオは
性的な目でラウラを見る様になり、
粗暴な態度を取り始めます。
・落とし穴にハメる
・拘束して蛇プレイ
・可愛がっていた小鳥を串刺し
さらに、シルヴィアに出会うと、
「あの娘が気に入った、連れて来い」
と命じます。
意気投合したファブリツィオとシルヴィア。
・狩りゴッコ
・放尿を強要してその頭上から放尿
など、イジメはさらにエスカレート。
あげく、「そこで見てろ!」と、二人の
セクロス観賞を命じられるのです…。☆
それでもラウラは、アウトドアに
似つかわしく無いファッショナブルな
お色直しを十数回(!)に渡って
繰り返し、健気に付いて行きます。
…しかし、一番印象的なのは、
愛犬のシェパードに襲わせる所。
シェパードが登場する度に掛かる、
不穏なBGM。本作において、あの犬が
不条理の象徴となっているのです。
音楽といえば、狂気混じりのシーンで
印象的に使用される、
「♪ランララランランラ~ン♪」
のBGM。
ルチオ・フルチ監督作品で音楽を
担当していた、ファビオ・フリッツィによる
『ビヨンド』のスコアを彷彿とさせます。
そんなファブリツィオにも、楽しい(?)
夏が終わりに近づくにつれ寂しさが募り、
次第に不穏な空気へと。
そして訪れる悲劇…!☆
終わってみると、やはりイタリア映画。
『ヴィオレッタ』のDVD映像特典に、
現在のエヴァ監督がインタビューで
登場していますので、
そちらのご鑑賞もお奨め致します。